当社は、長年にわたりファッション産業の中で、テキスタイルおよびアパレル製品を中心に取り扱ってきました。特にファッション性の高いテキスタイルの調達先として、国内の大手アパレルから信頼をいただいており、当社が今日あるのも、これら顧客企業、そして、その商品を供給いただいている仕入先企業のおかげとひとえに感謝申し上げます。
当社の強みは、新しいことに挑戦する実行力です。ファッションというものは常に変化します。そうした変化を捉えつつ、その裏にあるトレンドを読み取って、いち早くそれに対応する。変化が起きてから対応するのではなく、変化を読んで、それに対して手当てをする。そういう実行力を備えていることです。売れるか売れないかわからないものに対して情報収集を最大限に行ったうえで、何が売れるかを読み、ハラを決めて、損を覚悟で発注する。この業界ではそれがとても大事なところであり、そのノウハウを徹底的に追求してきたことが当社の特徴です。
我々の主戦場である日本のアパレル産業では今、大きな変化が求められています。当社では今チャンス・トゥ・チェンジ(C2C)プログラムという中期経営変革プログラムを実践していますが、その主たる要素は三つあります。一つ目は「既存事業の強化」。二つ目は「製品へのシフト」。そして三つ目は「海外市場」を求めていくことです。
一つ目の「既存事業の強化」は、従来の当社が得意とする事業領域において、顧客からのニーズに、これまで以上に的確に応えられるようになることを目指します。これには、我々のやり方にこだわるあまり、またそれで結果が出ていたように見えていたことから、「これでいいんだ」と勘違いしてしまっていたことへの反省があります。その間にも世の中はどんどん変化しており、顧客のニーズの変化が起こっています。このような変化に対して、当社はニーズを深い洞察をもって察知し、いち早く商品、サービスへと具体化していきます。
二つ目の「製品へのシフト」は、「顧客ニーズを起点として、サプライヤーとして任せていただく」というあり方を目指すものです。単に生地から製品へのシフトということではなく、従来はテキスタイルの売上占有率が大きいだけに、必然的に製品事業に重点を置いていくことになることを意味しています。
三つ目の「海外市場」は、日本からの輸出だけでなく、世界で作って世界で売るというグローバル化を目指していきます。その一環として2009年11月に中国・上海に現地法人を開設しました。今後当社は大きく飛躍の時を迎えている中国のみならず、世界のファッションシーンに広く我々の商品、サービスを提供していくことを目指します。
これら一連の改革プログラムに当たっては、古いか新しいかではなく、本質的か本質的でないかを判断の軸としながら進めてまいりたいと考えています。これらのプログラムを実行することで、当社は、従来にも増して「生活者起点」で物事を考え、それを実行できるように努めていきます。その先には、生活者に感動と喜びを届けられる新しい繊維専門商社のかたちがあると信じています。








