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2010年のニュース
2010 news releases
WWD(ウィメンズ・ウエア・デイリー・ジャパン) 2010年1月25日 掲載記事より抜粋
『中間流通の立場にあって 消費者のニーズを起点とした施策を構築していく』
【2010年のスローガン】
『CHANCE TO CHANGE』
今年本格始動する中期ヴィジョン「チャンス・トゥ・チェンジ」。事業改革、海外事業、企業統治改革、業態改革、業務改善、人事改革、計6つのプロジェクトを立ち上げる。
1864年の創業以来 、瀧定大阪はテキスタイルとアパレル製品を扱う 日本最大の老舗繊維専門商社として、業界をリードしてきた。消費不況や国内アパレル市場の縮小などにより、業界全体が構造変革の必要性に迫られている中、瀧定大阪は経営改革プロジェクト「CHANCE TO CHANGE(チャンス・トゥ・チェンジ)」に着手。事業の多角化や合理化、海外強化を目指すものだが、そのすべての起点とするのは「消費者」だ。変革に動き出した瀧定大阪の戦略とは?東京連絡所で話を聞いた。
■WWDジャパン(以下、WWD): 電話やミーティングなど、朝9時前から、社内にはかなり活気があるが? ■瀧隆太・社長(以下、瀧): 月、火は大阪で仕入れをし、火曜日の夜、100人規模で東京に来て、今日(水曜日)からアパレル各社に営業を掛けるサイクルが定着している。東京、大阪で分けるよりも、同じ人間が担当したほうが、より成果が上がると考えるからだ。
■WWD: 昨今のファッション・アパレル業界や、消費者の意識はどのように変化したと考えるか? ■瀧: 経済環境が激変し、消費者の求めるものや価値観ががらっと一変した。消費の冷え込みが数字でも顕著に表れる一方、ファストファッション・ブランドは伸びている。今まで消費者は、より上質でより良いものを求めていたが、今や、求めるものが別の手段で十分充足できるのではないかと思うようになった。百貨店に代表されるブランドとファストファッション・ブランドが同じ価値を提供しているわけでは決してないが、“ファストファッションでも良いものがある”という認識がついに浸透した。消費者は“価格を上回る価値”のあるものを求め出したのではないか。低価格志向がずっとこのまま続くとは思わないが、今年もこの傾向は変わらないと思う。
■WWD: 2009年、瀧定大阪にとってはどのような年だったと総括するか? ■瀧: 経営改革の端緒の年だった。2009年上半期の売上高は前年比10%以上のマイナスと大変厳しかった。テキスタイルビジネスを中心に、市場変化への対応が不十分だったのも要因のひとつ。顧客から何が本当に求められているのかを正確に汲み取れていなかった。それらの反省点を踏まえ昨年、中期経営ヴィジョン「CHANCE TO CHANGE」を策定し、2月から本格始動した。3年間、改革プログラムを実施していく。現在の厳しい状況こそ変化の好機と捉え、事業改革を進める。事業部制の導入や人事制度改革、業務改善、新たな事業への取り組みを加速するための業態改革、社内規定の整備や企業の社会的責任を向上する統治改革、上海現地法人など海外事業への取り組み、計6つのプロジェクトを立ち上げる。
■WWD: 改革プロジェクトの肝は何か? ■瀧: 中間流通の立場にあっても消費者のニーズを起点として、様々な施策を構築していくことだ。当社のようなB to Bの中間流通の立場からはエンドユーザーがなかなか見えにくいし、秘策があるわけでもないが、消費者のことを真摯に先入観なく見ていきたい。各事業分野でマーケティングを徹底的に行ない、求められる商品やサービスの提供を強化する構造を作り上げたい。製品事業も本格化し、M&Aも視野に入れている。
―――“生活者に感動と喜びを届ける企業”を目指す―――
■WWD: 取引先には大手アパレルの百貨店ブランドも多いが、百貨店が回復するには何が必要だと考えるのか? ■瀧: 百貨店不振の原因は、“百貨店に行けば、喜びや驚きがある”ということを消費者が感じなくなっているからではないか。“人々が今、何を求めているのか”をいつの時代も明確にしなければいけない。百貨店各社も危機感を持って改革を進めているので、明るい兆しも必ず見いだせると期待している。当社も昨年3ヵ年計画を考えていくうえで、瀧定大阪のファッション業界における役割を再認識した。ファッション産業におけるプラットフォームカンパニーとして、販売先がターゲットにする消費者に求められるあらゆる機能や商品、サービスを提供し、“生活者に感動と喜びを届ける企業”を目指したい。
■WWD: 2010年代に突入し、どのような将来像を描いているのか? ■瀧: 当社は素材に強い会社として知られている。テキスタイルのビジネスで培われた、トレンドを見つめる力と、求められるものを適時提案していく力=企画力 、必要な時期に先立って生産できるリスクを負担する力=リスク力の両方を持ち合わせている。中間流通業であるがために、消費者が見えにくいという難点があるので、消費者と直接的な接点のあるところとの連携が有力に機能すると思う。現時点で決まったことはまだないが、当社のテキスタイルの強みを生かして、製品に強い外部の企業と何かを一緒に作ったり、川下との連携も新しい試みとして考えられるだろう。川上、川中、川下が個々の独自の思いでバラバラに動いている限り、状況は変えられない。強みを持ったもの同士がお互い協力し合い、新しい価値のあるものを作っていけたらと思う。また、スピードやコストをファストファッションに対応できる事業構築もしていきたい。
■WWD: 目指すリーダー像とは? ■瀧: もちろん、求心力となる部分は社長が持つべきだと思うが、オーナーの強いリーダーシップで社員を動かす、というのは私が目指すところではない。当社の社風は、社員が非常に仕事熱心で、よく働くということ。上から言われてどうこうではなく、社員一人ひとりが自分たちの会社を構成している一員であるということを認識し、自発的に行動する社風は大切にし続けたい。
■WWD: 上海現地法人を設立したが、海外事業拡大は? ■瀧: 長くテキスタイルの海外販売をしてきたが、中国進出した日系アパレル会社への現地での生地供給や製品事業の拡大も含め、グローバル化に本格的に着手する。現地法人設立を機に、中国国内向けのみならず、日本向け、欧米向けそれぞれの事業の拡大を図る。これから求められることは、各国・各地域の消費者ニーズに立脚し、マーケットを見つめ需要を把握し、グローバルに展開していくことだ。言語や仕組みなど大きなハードルはあるが、世界に訴えられる品質に対する真摯な姿勢を生かし、当社で働く人間が人種に関係なく、瀧定大阪の共通の価値観を共有して働く会社を目標とする。販路だけでなく社自体をグローバルにしたい。現在は10%ぐらいだが、まずは売上高シェアの30%ぐらいを海外部門として目指していく。
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【TOPICS(1)】
『生地のエキスパートが作る消費者目線のリアルクローズ』
昨年10月に行なった展示会を皮切りに、生地を基軸とした製品提案をスタートした。小売り上代に対する原価率によって縛られモノ作りとは一線を画し、同社の強みであるトレンド生地から消費者の着たい服を作る積み上げ方式のモノ作りが特徴。トレンド素材やディテールにこだわった独創性の高いアパレル製品を多数のアパレル企業に提案した。
■次回展示会:3月10〜12日開催予定
■問い合わせ先:瀧定大阪 06−6263−9054
【TOPICS(2)】
『風も水も防ぐジャージ、「WIND DEFENDER」新登場』
防風・防水性に優れた新ジャージ素材「WIND DEFENDER」を2009年秋発売した。ジャージー素材は従来の防風・防水性を付加するフィルムを張り合わせると、風合いや伸縮性が損なわれたが、「WIND DEFENDER」は伸縮性の高いフィルムを使用し、風合いや伸縮性を維持しつつ、防風・防水機能を備えることに成功。今シーズンは国内のセレクトショップの店頭で限定的に販売、2010年秋冬シーズンには欧州ハイファッションのスポーツラインが採用し、世界的に展開していく。
